美容看護師とは、美容クリニックで働く看護師のことで、看護師からとても人気のある職業です。
ただ、みなさんが気になるのは下記のようなことではないでしょうか?
- 美容看護師ってどんな仕事?ノルマやクレーム対応があるって本当?
- 残業がなくて高収入って聞くけど実際どうなの?
- 美容クリニックって気の強い人が多そう…人間関係が不安…
- 美容看護師ってキラキラしていて華やかなイメージだけど大変なところはあるの?
- 新卒や看護師1年目などの第二新卒でも美容看護師になれるの?
- 美容看護師に求められるスキルってどんなこと?
このような疑問や不安を全て解決するために美容看護師歴9年かつ現役美容看護師のわたしが徹底解説していきます!
美容看護師の良い面だけでなく、大変なところやデメリットなどリアルな情報を全てお伝えしていきます。
この記事を読むことで、美容クリニック入職後のミスマッチによる転職失敗や後悔を防ぎ、自分に合った美容クリニック選びができるようになります。
美容看護師の仕事内容と役割
看護学校では保険診療の分野しか勉強をしないので、美容クリニックへの就職を考えている看護学生さんや、初めて美容クリニックに転職する看護師さんは、美容看護師の仕事内容に関してざっくりとした知識はあっても具体的な内容までは分からない方が多いのではないでしょうか?
美容クリニックは、そのクリニックの規模だけでも大手・中堅・個人や型に当てはまらない規模のクリニックなど様々で、その規模によっても美容看護師の仕事内容に差がありますし、美容外科・美容皮膚科・脱毛クリニックなどの診療科によっても仕事内容が異なります。
具体的な業務内容は以下の通りで、クリニックの規模や診療科によっては当てはまらない業務もあります。
- 美容医療機器の施術
(レーザー脱毛、フォトフェイシャルなど) - 注射・点滴・採血
- 手術の準備・介助
- 医師の介助
(施術・処置・診察の介助) - 商品の販売・営業
(化粧品の販売や治療の提案、継続治療の契約など) - カウンセリング
- 薬剤・医療物品の管理や医療機器のメンテナンス
- 電話対応
- 部屋案内やお会計などの受付業務
- 洗濯・掃除などの雑務
一般的には大手美容クリニックでは看護師とは別に、受付・カウンセラーの職種もいるために分担がしっかりと決まっており、受付業務やカウンセリングをすることはほとんどありません。
そのため、看護師は施術や手術の介助などの仕事を集中的にこなしていくようになります。
個人などの小規模な美容クリニックでは、受付はいてもカウンセラーがいなかったり、その逆の場合もあったりするので、看護師が受付業務やカウンセリングをするなど、業務内容が幅広くなります。
施術や手術介助などの看護業務に特化したスペシャリストになるのか、広範囲の知識や技術、経験を習得するゼネラリストになるのか、といったような違いがあります。
もちろん、それぞれにメリット・デメリットがあります。
実際に患者様の施術や手術の介助などに携わる看護師は、患者様と過ごす時間が長いために、患者様の悩みを把握し要望や不安な気持ちなどを汲み取って、患者様が安心して治療を受けられるようにすることが重要です。
もちろん、患者様に信頼してもらえるような接客・接遇スキルや、丁寧かつスムーズな施術・手術介助ができることも大切です。
もっと詳しく美容看護師の仕事について知りたい方はこちらを参考にしてください↓
美容クリニックでの看護師の仕事内容と役割は?1日の流れを完全公開!
美容外科・美容皮膚科・脱毛クリニックの違いと特徴
美容クリニックの種類として、大きく分けて「美容外科」「美容皮膚科」「脱毛クリニック」の3つがあります。
脱毛クリニックや美容皮膚科クリニックはその診療科のみとしているところがほとんどですが、美容外科に関しては美容皮膚科の診療科も取り扱っているところがほとんどです。
美容皮膚科・美容外科が両方あるところでは、美容皮膚科をメインとしているのか、美容外科をメインとしているのかなどはクリニックによって異なります。
これらのことを踏まえて、それぞれの違いと特徴を解説していきます。
診療科 | 美容外科 (ほとんどが美容皮膚科もあり) | 美容皮膚科 | 脱毛クリニック |
---|---|---|---|
主な業務内容 | ・手術の準備・介助・術後の経過観察など ・注射・採血・点滴 ・肌治療や痩身治療などの美容医療機器による施術(レーザー等) ・医療脱毛 ・ピーリング ・ヒアルロン酸などの注入系施術の介助 ・ドクターズコスメや内服薬などの物販 | ・注射・採血・点滴 ・肌治療や痩身治療などの美容医療機器による施術(レーザー等) ・医療脱毛 ・ピーリング ・ヒアルロン酸などの注入系施術の介助 ・ドクターズコスメや内服薬などの物販 | 医療脱毛の施術 (※注射・採血・点滴などは基本的にはない) |
給料 | 35〜41万円 収益性が高く美容皮膚科クリニックよりも給料が高い傾向にある | 28〜36万円 | 30〜38万円 |
残業 | 手術が長引いたりすることがあると残業は発生しやすい | 美容外科と比較すると残業が発生しにくい | 比較的、残業は発生しにくい |
メリット | ・美容外科は美容皮膚科の診療科も行っているところがほとんどのため、幅広く美容医療の知識や技術を身につけられる ・社員割引で自分自身が美容皮膚科分野の施術も美容整形手術も受けることが可能 ・美容クリニックの診療科の中で最も給料が高い傾向にある ・注射や点滴だけでなく手術室看護のスキルも必要になるため、看護師としてのスキルをキープしやすい | ・美容皮膚科の分野を専門的に学ぶことができる ・美容外科ほど覚えることが多いわけではない ・手術室看護のスキルは必要ない ・肌治療などその美容皮膚科で行っている施術は自分自身も社員割引で受けることができる ・脱毛クリニックに比べて仕事内容に飽きにくい | ・脱毛のスペシャリストになれる ・美容外科・美容皮膚科と比べると覚えることは多くない ・基本的に主に覚えることも業務内容も脱毛だけでいいのに給料が高い ・基本的に注射や点滴などの看護スキルは必要ない |
デメリット | ・美容外科と美容皮膚科の両方の知識・技術が求められるため覚えることがとにかく多い ・美容皮膚科・脱毛クリニックに比べて幅広い看護スキルを求められる ・業務内容の幅が広い | ・社員割引で美容整形手術を受けることはできない ・脱毛クリニックと比べて業務内容の幅は広いのに、給料は脱毛クリニックとほぼ同等 ・注射や点滴などの基礎看護技術はキープできるが、創部の観察やアセスメント・術後処置などの知識技術は衰えやすい ・手術室看護を身につけることができない | ・仕事内容に飽きやすい ・手術室看護のスキルが身につけられないだけでなく、注射や点滴などの基礎看護技術も衰えやすい ・社員割引で脱毛は受けられるが美容整形手術や美容皮膚科の施術は受けられない ・腰痛・腱鞘炎になりやすい |
美容クリニックも診療科によって業務内容や働く環境が変わるので、まずは自己分析を行って自分に合っている美容クリニックに入職することで、転職後に後悔するようなリスクを減らすことができます。
自分が応募したい美容クリニックの治療メニューをリサーチしておき、入職後の働き方はどうなるのか想定しておくことは重要です。
美容看護師の8つのメリット
美容看護師は「夜勤がなくて高収入」というイメージを持っている人は多いと思いますが、美容看護師のメリットはそれだけではありません。
具体的なメリットは以下の通りです。
- 夜勤や残業がなく生活リズムが整う
- 給与水準が高く自分の頑張り次第で収入アップできる
- 美容治療や化粧品が社割で格安&無料
- 美容の知識や技術を学ぶことができ自分自身もキレイになれる
- 接客・接遇スキルが身につく
- マーケティングや営業など一般企業で必要とされるスキルも身につく
- 命に関わる場面が少なく精神的な負担が少ない
- 美容の仕事は勉強も練習も楽しい
美容クリニックではインセンティブ制度を導入しているところは多く、自分の頑張り次第で給料アップができるので、仕事のモチベーションにも繋がります。
また、社員割引や新人看護師の練習モデルとして、格安もしくは無料で美容治療を受けられたり、ドクターズコスメなどの化粧品も安く購入できるということも、美容看護師ならではの大きなメリットといえます。
そして、美容看護師の仕事には一般的な病院で働く看護師とは違ったやりがいもあります。
- 患者様の治療を自分で提案できる、喜んでもらえる
- 患者様に合わせた指導や施術方法を工夫して効果が出たとき
- 患者様に施術の技術を褒めてもらえたとき
- 自分に活かせる知識や経験を習得できる
美容看護師の仕事は、一般病院で働く看護師の仕事と比べて、ルーティーン作業でやりがいがないと思われがちですが、そんなことはありません。
美容看護師の仕事も患者様の個別性に合わせた対応力が必要とされますし、医師と患者様の橋渡しの役割もある美容看護師だからこぞ、患者様に喜んでもらえるような治療の提案ができたり、患者様に合わせた指導や施術ができるのです。
もっと詳しく美容看護師のメリットや魅力について知りたい方はこちらを参考にしてください↓
メリットいっぱい!美容看護師のやりがい・人気の理由とは?
美容看護師の6つのデメリット
次に、美容看護師の具体的なデメリットを挙げてみました。
- 看護師としてのスキル低下・看護スキルが身につかない
- 美容クリニックから他の科に転職しにくい場合もある
- 営業ノルマを課しているクリニックもある
- 希望の休みが取りにくい場合がある
- 上下関係が厳しいクリニックもある
- クレーム対応がある
注射・点滴・採血などの基礎看護技術は美容クリニックでも行う機会が多いですが、急変対応や疾患の知識など一般病院で必要とされる看護スキルはどんどん衰えていきます。
また、脱毛クリニックでは注射・点滴・採血を行う機会もほとんどないでしょう。
- 潜在看護師とは異なり美容クリニックであっても看護師として働いていることには変わりありません。
- 「特殊な看護業務のため看護スキルが身につかない」というのは、美容クリニックだけではなく耳鼻科や眼科、保健師などでも同じことがいえます。
少しでも看護スキルを身につけておきたい場合は、注射や点滴などの看護技術が多い美容クリニックや大きい手術が頻繁にあって全身状態の管理や手術室看護の知識や技術が身につけられる美容外科などに入職するといいでしょう。
美容看護師といえばキラキラしていて楽しそう、楽そうなイメージがありますが、大変なところも当然あります。
- 病棟看護師とは違う看護観や価値観のギャップ
- 覚えることが多くて大変
- 意外と体力勝負
- 肩こり・腰痛になりやすい仕事が多い
美容看護師のいい面ばかりみるのではなく、デメリットや大変な部分もしっかりと把握しておくことで、転職後に「イメージと違った」「美容看護師の仕事は自分には合っていなかった」といった失敗を防ぐことができます。
もっと詳しく美容看護師のデメリットや大変なところについて知りたい方はこちらを参考にしてください↓
美容看護師って大変?ノルマは?働いて分かるデメリット【体験談】
美容看護師に向いている人・向いていない人
現役美容看護師や元美容看護師の方たちを対象にWebアンケートを実施し、【美容看護師に向いている人・向いていない人】について回答していただきました。
その回答内容をまとめたものが以下になります。
- 美容が好きな人
- 外見に気を遣える人
- 気配りができる人
- 接客が好きな人
- コミュニケーション能力が高い人
- 患者様をキレイにしたい&自分もキレイになりたい人
- 常に新しい知識や技術を覚えるのが好きな人
- 美容に興味がない人
- コミュニケーション能力が低い人
- 看護スキルを低下させたくない人
- 美容クリニックはラクだと思っている人
- 病棟での看護師の仕事にやりがいを感じていた人
- 絶対に営業をしたくない人
- チーム医療が好きだった人
- 看護業務以外の業務をしたくない人
美容看護師歴8年目のわたしからしても、「そもそも美容が好きであるかどうか」は重要なところだと思います。
実際に Web アンケートでも、そのような回答が多くみられました。
「美容が好き」という気持ちが強い人ほど、患者様のキレイをサポートできることにやりがいを感じられますし、美容の勉強も苦痛ではなく楽しくでき、美容に関する知識や技術を身につけられることを魅力的に感じられます。
つまり美容看護師のメリットを大きく感じられるので、「デメリットよりもメリットが上回る」と考えられる人が多いです。
反対に「美容看護師に向いていない人」について、Web アンケートでは以下のような回答がありました。
「美容にあまり興味はないが、夜勤がないなどの待遇面に惹かれた」という人で、美容看護師の仕事を理解できていない人の場合は入職後のギャップを大きく感じやすく、「イメージと違った」「こんなはずじゃなかった…」となる可能性は高いです。
まずは自己分析をしっかり行い、自分自身が仕事をする上でどういうことにやりがいを感じるのか、そもそも美容に興味があるのかなどを明確にしてから美容クリニックに入職することで、働きだしてから後悔することは防ぐことができます。
もっと詳しく美容看護師の向き不向きや、それに関するWebアンケートの回答結果を知りたい方は以下の記事の「美容看護師に向いている人と向いていない人」を参考にしてください↓
美容看護師って大変?ノルマは?働いて分かるデメリット【体験談】
給料は本当に高い?リアルな月収&年収【実例公開】
美容看護師といえば高収入というイメージの方が多いと思いますが、実際のリアルな月収や年収は気になるところですよね。
結論をいうと
美容看護師の平均年収は病院看護師と同等もしくは少し低いですが、クリニック看護師よりは高いです。
以下の表は、「看護師・准看護師全体」と「それぞれの職場別」の平均月収・平均年収をまとめたものです。
職場種別 | 平均月収 | 平均年収 |
---|---|---|
美容クリニック ①美容外科 ②美容皮膚科 | 329.000円 | ①5.770.000円 ②5.720.000円 |
看護師全体 | 334.400円 | 4.829.100円 |
准看護師全体 | 282.400円 | 4.030.400円 |
一般病院全体 | 337.980円 | 5.072.054円 |
一般診療所全体 | 270.209円 | 3.910.497円 |
一般診療所 【入院診療収益あり】 | 282.090円 | 4.140.637円 |
一般診療所 【入院診療収益なし】 | 266.771円 | 3.843.902円 |
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
厚生労働省「第22回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告ー令和元年実施ー」
医療ワーカー「夜勤なし年収400万円超!美容クリニック看護師の給料はなぜ高い?」
※美容クリニック以外の項目は全て『厚生労働省の統計調査結果(令和元年度)』から引用しています。
※美容クリニックの平均月収や平均年収は厚生労働省などの公的な機関で統計調査はされていませんので、美容クリニックの求人を取り扱っている転職サイトが求人情報から調査した結果を参考にしています。
求人情報の調査結果によると、美容クリニックで働く看護師の平均年収は約570万円と、病院看護師の平均年収よりも高くなっています。
ですが、数十名の現役美容看護師・元美容看護師にWebアンケートで調査した結果や、現役美容看護師であるわたしの実際の年収を考慮すると、美容看護師のリアルな平均年収の相場は450〜550万円でしょう。
美容クリニックでは、インセンティブによって毎月の収入が変動しますし、ボーナスも売上金額によって変わるため、求人情報による平均年収と差が出てくるのだと考えられます。
「美容看護師の年収は病院看護師の年収と同じくらいか、少し低い」というのが実際のところだと思いますが、夜勤がなくて病院看護師とほぼ同等の年収がもらえるというのは、美容看護師の大きなメリットだといえます。
さらに美容看護師は病院看護師と違って
- インセンティブ制度によって給料を大幅アップできる
- 社員割引の恩恵は大きく、実質の手取りアップといえる
という特徴があり、自分のやる気次第で高年収を目指すことができますし、社員割引の存在も大きく、モチベーションアップに繋がります。
もっと詳しく美容看護師のリアルな月収・年収について知りたい方はこちらを参考にしてください↓
【実例】美容看護師の給料は高いって本当?リアルな月収・年収を大公開!【多数紹介】
こちらの記事では、実際に現役美容看護師・元美容看護師の方たちを対象に行ったWeb調査の結果から、『病院時代の収入と比較した美容看護師たちのリアルな月収・年収』の実例を多数紹介しています。
美容クリニックの人間関係【見極める4つのポイント】
美容クリニックの人間関係のイメージとしては
- 美意識の高い人が集まるからプライドが高くて気の強い人が多そう
- 容姿のことを悪く言われたり馬鹿にされたりしないかな…
- 結局は女社会だし派閥やいじめがありそう
といったように「人間関係は良くなさそう」と考えている人も多いのではないでしょうか?
特に病棟の人間関係に疲れ切って、転職したいと考えている人にとっては重要な問題ですし、誰もが人間関係のいいところで働きたいと思いますよね。
人間関係の良くない美容クリニックを避けるためのポイントは4つあります。
- 個人ノルマがあるとギスギスしやすい
- 離職率の比較と中堅クラスの看護師がいるか
- 面接とセットで必ずクリニックの見学をする
- 女社会ではないメンズクリニックという選択
- 個人ノルマがあるとギスギスしやすい
美容クリニックによっては、個人ノルマが課されているところがあり、売上の取り合いなど、スタッフ同士のライバル意識が芽生えやすいです。
そのため、人間関係がギスギスしやすい傾向にあります。 - 離職率の比較と中堅クラスの看護師がいるか
人間関係の悪い美容クリニックでは、まず新人が続きません。
新人が続かない美容クリニックは
『試用期間終了後〜1年未満の離職率が高い』
『人の入れ替わりが激しいために常に新人かベテランしかいない、中堅クラスの看護師がいない』
といった特徴があります。 - 面接とセットで必ずクリニックの見学をする
人間関係が悪いと、なんとなく空気が悪かったり、看護師や受付などスタッフの表情が暗いということがあります。
面接時は必ずクリニックの見学も行い、可能であれば実際に働いているスタッフに質問したり話してみるといいでしょう。
そして、美容クリニックやスタッフの雰囲気を肌で感じ、しっかりと様子を観察しておくことをオススメします。 - 女社会ではないメンズクリニックという選択
そもそも女性だけの女社会では「裏表がある」「派閥ができやすい」「陰湿」「陰口を言う」「感情的である」などの性質があるために、人間関係が悪くなりやすいといえます。
ところが、メンズクリニックでは男性看護師がいるために、男性が上手いこと「緩衝材」「潤滑剤」のような役割を果たしてくれて、スタッフ同士の衝突が起きにくいです。
実際にわたしはストレス耐性がなくメンタルも弱いのですが、メンズクリニックに転職できたからこそ、勤続7年を達成できています。
美容クリニックの人間関係で転職失敗・後悔しないために、上記のポイント4つを踏まえて美容クリニックの求人を見極めるといいでしょう。
もっと詳しく人間関係が良い美容クリニックの見極め方について知りたい方はこちらを参考にしてください↓
【体験談】美容看護師の人間関係は悪い?見極める4つのポイント
看護師の新卒1年目で美容クリニックに入職できる?【メリット・デメリット】
- 看護学生の頃から美容に興味があり、新卒から美容看護師になりたい
- 看護学校の実習で病棟看護師が合っていないと感じ、美容看護師に興味がある
- 病院に入職したばかりだけど辛くて…すぐにでも美容クリニックに転職したい!
上記のように考えて、新卒や看護師1年目で美容看護師になりたいと感じる人は少なくないです。
結論からいうと
新卒1年目でも美容看護師になれます!
ですが、新卒1年目で美容看護師になることはデメリットも多いです。
「感情に任せて美容看護師になったけど失敗した…後悔…」ということのないように、新卒で美容看護師になることのメリット・デメリットをきちんと把握してから、検討することをオススメします。
新卒1年目で美容看護師になるメリット
- 美容看護師として必要な知識だけを効率的に覚えられる
- 年齢が若いほど吸収が早い
- 新卒1年目は美容看護師として長く活躍できる
- 美容看護師の仕事にやりがいを感じやすい
美容クリニックは自由診療で接客サービス業がベースにあるので、美容看護師の業務内容は特殊なところもあり、必ずしも病院で得た看護スキルが全て活かせるとはいえません。
そのため、比較的若くて何でも吸収が早い時期に美容看護師として必要な知識だけを効率的に覚えられることはメリットといえます。
また、臨床経験の長い看護師の中には、病院での看護業務と美容クリニックの看護業務に大きなギャップを感じて、やりがいを感じられないという方が少なくないです。
新卒1年目は臨床経験がなくまっさらな状態で美容医療の知識や技術を身につけ、美容看護師としての専門性を高めていくことができるので、美容看護師の仕事にやりがいを感じやすいです。
新卒1年目で美容看護師になるデメリット
- 教育体制が充実していない
- 応募できる美容クリニックが限られる
- 一般の病院で働きにくくなる
- 疾患の知識や基本的な看護スキルが身につかない
病院であればプリセプター制度や研修などが充実していて、採血や点滴などの基礎看護技術をしっかりと身につけられます。
しかし、美容クリニックでは教育体制が充実している美容クリニックは少なく、新卒や臨床経験の浅い看護師の受け入れができる美容クリニックは限られます。
やはり、基礎看護技術はできるようになってから入職してほしいという美容クリニックがほとんどです。
このように、新卒や臨床経験の浅い看護師の受け入れをしている美容クリニックがそもそも少ないので、自分自身が美容クリニックを選択できる幅はかなり狭くなります。
ですが、「病棟勤務が辛くて、臨床経験を積む余裕がない。我慢できない。」という方も多いでしょう。
それほど余裕がない人であれば、臨床経験よりも精神的安定の方が大事ですから、美容クリニックに転職することはデメリットよりもメリットが上回る可能性は高いです。
実際にわたしは、病棟看護師の時はとても辛くてたった3ヶ月で病院を辞めて美容クリニックへ転職しましたが、今までそのことを後悔したことはないです。病棟看護師を続けられないと強く感じていましたし、実際に転職したことで精神状態が本当に良くなったからです。
重要なのは、どれほどの強い意思があって美容クリニックで働きたいと思っているか、です。
そして、新卒1年目で美容看護師になることのデメリットを理解した上での行動であれば、自分がやりたいことを最優先するのは悪いことではありません。
もっと詳しく新卒1年目で美容看護師になるメリット・デメリットについて知りたい方はこちらを参考にしてください↓
看護師の新卒1年目でも美容看護師になれる?メリット・デメリットを徹底解説!
美容看護師は何歳まで働ける?|将来性とキャリアプラン
- 美容看護師は若いうちしかできないイメージ
- 定年まで働けるの?
- 育児と両立しながら美容看護師として働ける?
- 美容看護師の選択肢やキャリアプランはどんなものがあるの?
美容看護師の将来性について、このように不安に思う方も多いのではないでしょうか?
結論からいうと次の通りです。
- 40代・50代で働いている美容看護師は普通にいる
- 法律的には定年まで働ける
- 病棟看護師と比べ、美容看護師の方が育児両立はしやすい
まずは、それぞれ詳しく解説していき、キャリアプランについては後述しますね。
美容看護師の将来性について、さらに詳しい記事を見たい方はこちらの関連記事をご覧ください。
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40代・50代で働いている美容看護師は普通にいる
そもそも40代・50代で美容看護師をしている人は普通にいます。
私の職場でも40代後半の看護師もいますし、今までに40代の看護師さんを面接で採用したこともあります。
でも周りが若い子ばかりで居づらくなったりしないかな?
これに関しても解決法があります。
まず、入職した美容クリニックで役職につけば、そもそも現場で働くスタッフと立場が違うので、年齢を重ねても働きやすいです。体力仕事ではなくなりますしね。
そして、看護師の年齢層が高い傾向にあるクリニックへの転職もできます。
主に、「皮膚科などの保険診療を主体として美容皮膚科も併設しているクリニック」や「個人経営の美容クリニック」などです。
さらに、クリニックによっては40代以上の看護師を求めている美容クリニックもあります。
法律的には定年まで働ける
美容看護師でも定年まで働くことはできます。
ただ、気になるのは定年まで働く人の割合ですよね。
そもそもの話で、美容看護師に限らず病棟看護師でも60歳まで肉体労働で働くのは大変なことですよね。
さらに言うと、その年齢まで看護師として働きたいと思うかどうかも重要です。
実際に病棟でも50~60歳の年齢層の看護師は少ないですよね。
自分がそうしたくて生涯現役で看護師として働くということであれば、それは美容でも病棟でも可能です。
しかし、「年齢を重ねてきたときに自分がどのような働き方や生活をしていたいか?」を考えておくことも大切なのではないでしょうか?
そして自分の理想の未来を実現させるために、今どうするべきかを逆算して考え、「何かしらのスキルや実績をつけるなどの自己投資」をしたり、「お金の勉強をして資産形成をしておく」などの選択肢も持っておくといいでしょう。
病棟看護師と比べ、美容看護師の方が育児両立はしやすい
2児の母である現役ママ美容ナースの私が解説していきます。
まず、大手の美容クリニックでは時短勤務できるところがほとんどですし、個人でも時短勤務できるところはけっこうあります。
休みに関しても、日祝休みやお盆休み、年末年始休暇も設けている美容クリニックもありますし、ママスタッフが多くて育児両立に理解のあるクリニックなど、休みの融通が利きやすいところも。
一方、病棟では看護師不足が常態化しているため、夜勤免除や時短勤務を申請しても師長に拒否されたり、承諾されても「月に1~2回だけでも夜勤しろ」と圧力をかけられたり、嫌がらせされたりといったこともあります。
人気で倍率も高い美容クリニックでは看護師不足が心配されることはほとんどありません。しかし、看護師不足が深刻化している病院では看護師1人の夜勤免除や時短勤務も拒否してしまうくらい余裕のないところも多いのです。
さらに病棟では残業が多く、生活が不規則になる点においても育児両立がしにくいといえます。
総合的に比較すると、元々夜勤がなくて残業も少なく、プライベート時間も確保しやすい美容クリニックの方が育児両立に向いています。
そしてママスタッフが多く、融通の利きやすいクリニックであれば、かなり育児両立しやすい環境が整っています。
私の職場ではママスタッフが多いので、子供が熱を出した時の早退や時短勤務、子供の行事のために土曜にお休みをもらうことにも、かなり理解があります。日祝や大型連休は元々休診にしているので家族時間も確保しやすいです◎
転職前にエージェントを活用して、ママスタッフがいるかなどの内部事情も確認してもらうといいですね。
美容看護師の活躍の場は多い!代表的なキャリアプラン
実際に美容看護師にはどのようなキャリアプランがあるのか、解説していきます。
1.美容クリニックで役職を目指す
役職に就けば、現場仕事ではなくなるので、年齢を重ねていっても長く活躍できます。
全国展開している大手や、店舗を複数展開している中規模以上の美容クリニックが役職が多くてオススメ。
2.役職に就きたくない場合は看護師の年齢層が高い美容クリニックで働くのがオススメ
「40代・50代で働いている看護師は普通にいる」で解説した通り、40代以上の看護師を求めている美容クリニックで働いたり、看護師の年齢層が高い傾向にある個人経営の美容クリニックや美容皮膚科併設で保険診療主体のクリニックで長く働く人もいます。
3.フリーランスで美容ナース+副業・他スキル習得
最近はフリーランスでアートメイクナースになるのが人気ですね。
フリーランスになれば働く日数や時間の調整が自由にできるので、育児の両立もしやすいですね◎
自分で働く時間を調整しながら他の時間で在宅でできる副業をしたり、看護師以外の分野のスキル習得や勉強をして、キャリアの選択肢を増やすこともできます。
4.美容クリニックでの経験を活かした仕事をする
美容看護師の経験を活かして、美容専門の転職エージェントとして活躍したり、美容クリニックのコンサルやマーケティングの仕事をしたり、自分でサロンを開業する人もいます。
看護師として働く以外の道を切り開きやすいのも、美容看護師の魅力◎
5.美容看護師を3~4年楽しんで病院に戻るのもあり
「20代、30代の若くて楽しい時期を病棟で消耗したくない」「美容クリニックで人をキレイにする仕事をしながら自分もキレイになりたい」と考える人も多く、3~4年美容看護師としての仕事を楽しんで、病棟で働いていたころの感覚を忘れないうちに病棟に戻るという人もいます。
6.新卒・看護師1年目で美容看護師になった場合のキャリアプラン
まずは看護技術がそこまで必要とされない脱毛専門クリニックへの就職がメインになります。
そのまま役職を目指すのもありですし、「美容医療を幅広く学びたい」「色々な施術を習得したい」という場合は、美容皮膚科や美容外科、アートメイクが学べる美容クリニックへステップアップ転職することもできます。
ここまで、美容看護師の将来性について解説してきました。
いかがでしたか?
美容看護師でも40代・50代になっても働けるし、病棟よりも育児両立のしやすい環境が整っていることも多いです。
また美容看護師のキャリアプランは多岐にわたり、働き方の選択の幅も広がるといえます。
美容看護師の将来性について、さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
美容業界のプロ2人と語り尽くしています。美容クリニックで9年働き、美容看護師をしながら妊娠・出産・育児を経験した私の体験談もあります。ご参考までに。
美容看護師を辞めたいと思う代表的な理由5選
わたしは現役美容看護師で美容クリニックで8年以上働いてきましたが、これまでにさまざまな理由で美容クリニックを辞めていく人をみてきました。
美容看護師が辞めたくなる代表的な理由は次の通りです。
- ノルマがきつい・美容治療をお勧めするのが苦手
- やりがいを感じない
- イメージとのギャップ・労働条件の相違
- 看護スキルの低下に不安を覚える
- 年齢的に将来性が不安
しかし、それぞれの理由に対する対処法もあります。
- 「ノルマがきつい・美容治療をお勧めするのが苦手」の対処法
売上に対するプレッシャーをかけてこないようなクリニックで、そもそもノルマのないクリニックを選択するといいです。
事前に看護師はどれくらい営業することが求められるかの確認は重要です。 - 「やりがいを感じない」の対処法
そもそも美容クリニックに転職する前に、美容看護師の仕事内容や美容看護師になることのメリット・デメリットを把握しておくことで、自分自身が美容看護師になったときに「やりがいを感じられるかどうか」を想定しやすいでしょう。
基本的には美容看護師も患者様の個別性を考えて接することは大切です。
患者様一人ひとりに対して丁寧に関わって、真摯に向き合っていくことでやりがいを感じられやすいです。 - 「イメージとのギャップ・労働条件の相違」の対処法
美容クリニックに入職する前に、美容看護師の仕事内容や美容看護師になることのメリット。デメリットを把握しておくことで「イメージと違った…」となることは少なくなるでしょう。
また、クリニック内の見学をしておいたり転職エージェントを利用して、そのクリニックの内部事情などの情報収集をしておくことも重要です。
また「面接のときに説明された条件と違う」というトラブルを避けるために、内定をもらったら雇用契約書など労働条件について必ず書面でもらっておくことは大切です。 - 「看護スキルの低下に不安を覚える」の対処法
注射や点滴の多い美容クリニックに入職したり、全身麻酔を扱うような大きい手術が頻繁にあって全身状態の管理などの看護スキルが必要な美容クリニックに入職することで、看護師としての知識や技術をキープすることはできます。 - 「年齢的に将来性が不安」の対処法
保険診療主体で美容皮膚科も併設しているようなクリニックであれば、看護師の年齢層は比較的高いため働きやすいといえます。
また美容クリニックで役職につくことができれば、長く働くことができます。
もっと詳しく美容看護師を辞めたくなる理由とその解決法について知りたい方はこちらを参考にしてください↓
美容看護師に転職して後悔!辞めたいと思う代表的な理由5選とベストな対処法
美容看護師に求められる資格やスキル
美容クリニックの看護師も医療行為を行うので、当然看護師免許は必要です。
正看護師か准看護師かで給料に差はありますが、准看護師でも美容クリニックで働くことはできます。
そして基本的に美容クリニックの応募条件として臨床経験1〜3年以上を掲げているところがほとんどです。
もちろん、中には新卒採用をしているような美容クリニックもあります。
その他に必要とされることは
- 注射・点滴・採血などの基礎看護技術
- 接客・接遇スキル
- 営業スキル
- 美容に関する興味関心
- 常に新しい知識や技術を覚える学習意欲
- 清潔感など外見に気を遣えること
などが挙げられます。
また、必ずしも必要ではないですが、『面接でのアピールポイントにもなる美容看護師にオススメの資格』をご紹介します。
美容看護師にオススメの資格7選
- 日本化粧品検定1級
- スキンケアアドバイザー/スキンケアカウンセラー
- 化粧品成分上級スペシャリスト(化粧品成分検定)
- 美容薬学検定
- スキンケアマイスター/コスメマイスター
- 語学関連の資格(TOEIC/中国語検定)
- 認定エステティシャン
上記の中でも取得しておいて間違いない、特にオススメの資格は「日本化粧品検定1級」と「スキンケアアドバイザー」です。
どちらも美容看護師の取得者が多く知名度もあるので、履歴書に記載しておいてもどのような資格か採用担当者に分かってもらいやすいですし、面接でアピールしやすいといえます。
また、自己学習という目的においても、上記2つの資格は美容に関する総合的な知識を身につけられるので、特に美容未経験者にとってはオススメの資格といえます。
面接でアピールできる美容看護師にオススメの資格について、もっと詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください↓
【面接で有利?】美容看護師にオススメの資格7選!重宝される&自分にも活かせるスキル
美容看護師になるには
まずは自己分析しよう
美容クリニックへの就職・転職活動を始める前に、まずは自己分析がしっかりできていないと、自分に合っている理想の働き方ができる美容クリニックを見極めることができず、入職後のミスマッチに繋がりやすいです。
せっかく履歴書作成や面接対策を頑張ってやっと入職できた美容クリニックなのに、「自分に合っていなくて失敗した…後悔…」となってしまっては勿体ないですよね。
そうならないためにも、自己分析は重要です。
STEP1 看護経験
- 新卒者か
- 臨床経験はどれくらいなのか
- 外科経験はあるのか
経験によって美容クリニックを選択できる幅が変わります。
STEP2 なぜ美容クリニックで働きたいのか
- 美容医療を学びたいから
- 病棟の仕事や人間関係に疲れたから
- 楽そうだから
- 自分もキレイになりたいから
- プライベートな時間を確保したいから
- 接客が好きだから
- 給料などの待遇に惹かれたから
人によってさまざまな理由があると思いますが、「なぜ美容クリニックで働きたいのか」「美容クリニックで働いてどうなりたいのか」1つずつ書き出してみることをオススメします。
紙に書き出して可視化することで、自分自身が美容クリニックで働く目的を再認識できます。
そして、その上できちんと美容看護師の仕事とはどういうものなのか、どのような美容クリニックがあるのかということも把握し、自分の目的は実現可能なものか、どういうクリニックであれば実現可能なのかを考察することが重要です。
STEP3 理想の働き方
- 美容クリニックでは看護師の業務だけに集中したい
- 受付や電話対応、カウンセリングなど幅広く何でもできるようになりたい
- 美容医療の中でも分野を絞って専門的に学びたい
- 美容医療の幅広い分野を学びたい
- 勉強会や研修制度などが定期的にある方がいい
- 病棟のような委員会や勉強会はしたくない
- とにかく施術をこなして早くたくさんのスキルを身につけたい
- 患者様一人ひとりに対して丁寧に関わって真摯に向き合いたい
こちらもSTEP2と同じように、自分の理想としている働き方について1つずつ書き出して可視化してみましょう。
大手の美容クリニックがいいのか、個人などの小規模な美容クリニックがいいのか、美容外科なのか美容皮膚科なのか、脱毛専門クリニックがいいのか…というように、クリニックの規模や診療科によってそれぞれ特色が違ってきますので、自分の理想に近い特色を持った美容クリニックを選択することが大切です。
STEP4 譲れない条件と優先順位
- とにかく人間関係の良いところがいい
- 給与の高さが最重要
- 休みの多さや休みの取りやすさ
- 忙しくないところがいい
- 美容医療を深く学べるところがいい
- ママ看護師でも働きやすいところがいい
このように、自分が1番譲れない条件やその他の優先度を明確にしましょう。
全ての希望が叶うような職場はありません。
自分が働く上で1番大切なこと、譲れないことを決め、それを美容クリニックを選ぶ際の最低基準とします。
そして更に美容クリニックの選択肢に余裕があれば、バランス良くその他の条件の優先度も考慮しながら求人を絞り込んでいくことで、自分に合っている美容クリニックが明確になります。
美容看護師の求人を探すときのポイント
求人の探し方ー5つの方法ー
- ハローワーク(職業安定所)
- 看護師の求人サイト(転職サイト)
- ナースバンク(ナースセンター)
- 転職エージェント(人材紹介会社)
- 友人や知人の紹介
それぞれ簡単に解説していきますね。
①ハローワーク②看護師の求人サイトに関しては、自分で求人を検索し自己応募となるので、「求人の応募」「面接日時の調整」「面接対策」「内定後の雇用条件の相談・交渉」など、一通りすべて自分自身で行う必要があります。
③ナースバンクに関しても、「求人施設への紹介応募」や「面接日時の調整」はしてくれるものの、「履歴書の添削」や「面接対策」、「雇用条件の相談・交渉」などの大部分は自分で行う必要があります。
④転職エージェントは専任のキャリアアドバイザーに相談しながら転職活動を進めていきます。「求人の応募」「面接日時の調整」「履歴書添削」「面接対策」「内定後の雇用条件の交渉」など一通りサポートしてくれます。
さらにクリニックの雰囲気・特徴やそのクリニックの良い面と悪い面、離職質などの内部事情について教えてもらうことができ、担当者によっては美容クリニックで働くことのメリットやデメリットまで説明してくれる人もいます。
ただし、担当者によって良い悪いの差があり、キャリアアドバイザーの質が悪いと「電話連絡がしつこい」「転職を急かしてくる」「希望条件に合わない求人のゴリ押し」なんてこともあるので、転職エージェントの見極めが重要になります。
⑤友人や知人の紹介も基本的には自己応募の流れになります。実際に働いている友人や知人からリアルな内部情報を聞けるというメリットはありますが、紹介してもらっている手前、内定後の雇用条件の相談や交渉はしづらいでしょう。
自己応募と転職エージェントを通すのではどちらがいいか?
近年、コロナの影響で美容クリニックへの転職は激化しており、「転職エージェントを利用して内定された場合、クリニック側が紹介料としてエージェントに報酬金を支払わなければならないので、自己応募の方が有利なのでは…?」という相談をいただくことがあります。
美容クリニック経験者であれば自己応募でもいいと思いますが、美容クリニックに初めて転職する人の場合、情報収集や面接対策も兼ねて転職エージェントを通した方が安心といえます。
報酬金を考慮すると本当に小規模な個人クリニックであれば、自己応募の方がいい場合もあるかもしれませんが、採用において報酬金の発生が〜ということよりも面接の内容の中身やどれだけその人材が欲しいかということの方が重要といえます。
ちなみにわたしが勤めている美容クリニックの看護師は8〜9割がエージェントを通して採用されています。
転職エージェントは複数利用で比較が大事
転職エージェントもたくさんあるので、どこがいいのか分からないという人は多いと思います。
担当者によって良い悪いの差はかなりあるので、転職エージェントを1つだけに決めて利用するよりも、3つくらい利用して比較するのがいいです。
転職エージェントによって紹介できる求人の内容が違うこともありますし、求人の質やサポート体制の比較もできます。
また、担当者に関しても複数人と接してみて自分に合っている担当者を選ぶといいでしょう。
美容クリニックに特化したオススメの転職サイト(転職エージェント)を詳しく知りたい方はこちら↓
【美容看護師53人が選ぶ】美容クリニック特化の転職サイトおすすめ3選【2021年最新版】
美容クリニックの情報収集を徹底しよう
まずは自己分析を徹底し、求人の検索をする段階まできたら、最後は美容クリニックの情報収集がとても重要です。
自己分析ができていれば、「どれくらいの規模のどんな診療科がある美容クリニックがいいか」など、美容クリニックの候補が絞りやすくなっていると思います。
また、「休みの取りやすさ」や「忙しさ」、「ママ看護師が多いかどうか」などは転職エージェントを利用して美容クリニックの内部事情聞くのがいいでしょう。
基本的には転職エージェントから美容クリニックの内部事情を教えてもらうのが1番リアルな情報を入手できます。
しかし、志望動機や面接対策を兼ねるという意味でも、自分自身で美容クリニックのHPやスタッフブログなどをチェックして、行っている治療メニューの把握や「その美容クリニックが強みとしていることは何か」「他の美容クリニックと差別化を図っているポイントはどこか」ということをリサーチするのも大切です。
また、近年ではほとんどの美容クリニックがSNSで発信を行っているので、そういったものも利用して情報収集するといいでしょう。
美容クリニックの情報収集は、面接の前など事前に行うだけではなく、面接時にクリニック内の見学をさせてもらったり、可能であれば直接スタッフの方に質問してみるなど、最後の最後まで目を光らせて入念に情報収集をすることが大切です。
ここまですれば、自己分析で導き出した自分の理想の働き方や譲れない条件が実現可能な美容クリニックはどこなのか明確になるでしょう。
転職失敗・後悔しないためには徹底した自己分析と情報収集がカギ
ここまで、美容看護師の仕事や給料、人間関係などリアルな情報を全てお伝えしてきました。
私の周りの友人や知人にも美容看護師が多いですが、その中には「ただ美容看護師に憧れて、美容クリニックの内情を知らず転職したら失敗した」という人もいますし、
「きちんと自分で治療メニューを把握していなくて、オペがないところだと思っていたのに美容外科もしているところだった…」なんて人もいます。
- 仕事内容が予想していたものと違った
- 休みは多いけど残業が多い…
- 有給や特別休暇があるけど取りにくい雰囲気で結局休めない
- 病棟よりも身体的にラクだと思ってたのに意外と体力勝負だった
- 人間関係がギスギスしているところに入職してしまった
入職前にきちんと美容クリニックの情報収集ができていないと、このような事態に陥りやすいです。
大切なのは自己分析と情報収集の徹底です。
- そもそも美容看護師はどんな仕事なのか?
- 病棟看護師との違い
- 美容看護師のメリット・デメリット
- 診療科別の仕事内容の違いは?
- 自分はどんな働き方をしたいのか?
- 美容クリニックで働くことでどうなりたいか?
- 自分の譲れない条件を満たせるのはどんな美容クリニックか
こういった細かな自己分析や情報の整理ができるようになれば、美容クリニックに入職した後のミスマッチを減らすことができますから、それによって「転職失敗した」という後悔を防ぐことができます。
そしてこれらのことは、また先で転職したいと思ったときにも役立ちます。
美容クリニックの情報収集をするなら、美容クリニックに特化した転職エージェントに内部事情を聞き出すのが1番手っ取り早いです。
この記事が、みなさんの美容クリニックへの就職・転職に役立てば幸いです。